岩見沢市観光振興ビジョンの詳細

岩見沢市が考える観光のすがた

岩見沢において魅力ある資源を『たから』として光をあてて見つめ直し、多くの人に発信し、楽しんでもらうことを、岩見沢の『新しい観光』とします。

近年、観光に新しい「価値」を求める傾向が強くなってきています。
従来の「風景を楽しむ、食を楽しむ」という観光から、地域との交流を通じて、地域ならではの暮らしや文化を学ぶ、通常できない体験をするなど、新しい発見や体験ができることなどが求められています。

岩見沢市には観光施設、農産物、歴史遺産、飲食店など、地域が誇りとすることができる観光資源がたくさんあります。観光振興ビジョンでは、これらを『たから』としています。岩見沢市は、今までの観光のあり方にとらわれることなく、岩見沢の特牲を活かして市内にある『たから』を発掘・再認識し、市民や関係者が一体となって取り組む観光を『新しい観光』として進めます。

※たから
岩見沢市観光振興ビジョンのキーワード。
岩見沢市の観光施設、農作物、飲食店、歴史遺産、人材など、有形無形を問わず地域が誇ることのできる資源を表しています。
※新しい観光
観光振興ビジョンで目指す、岩見沢市の特性を活かした観光のあり方。
市内にたくさんある『たから』を発掘・再認識し、市民や関係者が一体となって観光振興に取り組むことにより、市民がまちを愛し、さらに経済を含めた地域の活性化につながります。
みんなで繋ごうプラレール

「いわみざわ駅まる。」プロジェクトが開催する
「みんなで繋ごうプラレール」

ちょい食べウォーキング

バラ園~JR岩見沢駅間の各銘店を歩いて巡る
「ちょい食べウォーキング」

観光振興ビジョンの目的

『新しい観光』を計画的に推進するため、今後の観光振興の理念と具体的な取組を示した観光振興ビジョンを策定しました。『新しい観光』により、市民の一体感や郷土愛の高まりによる地域社会の活性化と、観光客の増加や消費拡大などによる地域経済の活性化を目指します。

推進期間

平成23年度から平成32年度までの10か年とします。進捗状況をつど検証し、観光を取り巻く環境の変化などに応じて見直しを行います。

観光振興ビジョンのコンセプト

ホッとする笑顔のまち岩見沢
~あなたの求める『空間』がそこにある~

岩見沢市では「ホッとする笑顔のまち岩見沢」を観光振興のコンセプトとして、様々な取組を実施します。

「ホッと」には、岩見沢を訪れる人に、

  • 「癒されてホッとしてもらいたい」
  • 「ホッと(熱い)観光を楽しんでもらいたい」
  • 「岩見沢に来てホッと安心してもらいたい」

という思いを込めています。

「ホッと」には、岩見沢を訪れる人だけではなく、
市民も、
「ホッと(熱く)観光プロジェクトにたずさわろう!」
という意味を込めています。

「笑顔のまち」には、
岩見沢を訪れる人が観光を通じて「笑顔になれる」

さらに市民も、

  • 「笑顔で観光プロジェクトに参加できる」
  • 「来訪者との交流を通じて笑顔になれる」
  • 「プロジェクトの達成感で笑顔になれる」

という意味を込めています。

4つの特色・強みを活かし『笑顔のもと』をつくる

『新しい観光』の推進のため「農・食」「自然」「歴史・文化・伝統」「芸術・スポーツ」という、岩見沢市が持っている4つの特色・強みを柱として活かした『笑顔のもと』を創り出し、魅力ある観光振興プロジェクトを進めます。

農・食を活かした展開

岩見沢の米などの農産物・食を活かした観光

米、白菜、玉ねぎなど豊富な農産物を活用したメニューの開発、レストランでの提供、特産品の開発など、農・食を活かした観光プロジェクトを創出

自然を活かした展開

岩見沢の玉泉館跡地公園

森林、雄大な田園風景、雪などの岩見沢ならではの自然を活かした観光プロジェクトを創出

歴史・文化・伝統を活かした展開

岩見沢レールセンター

岩見沢ならではの鉄道や炭鉱などの歴史、長年つちかわれた文化・伝統を活かした観光プロジェクトを創出

芸術・スポーツを活かした展開

岩見沢駅のブロンズ像

多くの彫刻や芸術家、北海道教育大学岩見沢校など、芸術・スポーツの発展の可能性があることから、これらを活かした観光プロジェクトを創出

観光振興ビジョンでは『たから』とともに、『たから』を取り巻く雰囲気・環境などを含めて『空間』と定めました。

例えば「バラ園」はバラの花とともに、そこに吹くそよ風などの雰囲気を醸し出すものをまとめて『空間』と考えました。この『空間』を岩見沢の特色・強みである4つの柱と関連づけることで、観光資源としての魅力を高めます。

4つの柱により魅力が高まった『空間』は、観光にとって価値のある『笑顔のもと』となり、そこを訪れる人、体験した人や、観光にたずさわる人に、笑顔を与えます。

岩見沢市は『笑顔のもと』を広げて、人々の笑顔が広がる取組を進めます。

『新しい観光』により岩見沢市が目指すまち

岩見沢市では、特色・強みを活かして『新しい観光』に取り組み、市内の『たから』を観光客や市民が「みつける」ことから始め、最終的には観光客、観光にたずさわる方、全ての人が観光で「楽しむ」ことができるまちを目指します。

みつけるまち
岩見沢

市内にある多くの『たから』を市民が見つけ、誇りを持つとともに、観光客もよさを見つけることができるまち

愛するまち
岩見沢

市民がより岩見沢を愛し、市民同士がお互いに思いやりをもち、さらに、観光客にも愛してもらえる魅力的なまち

つながるまち
岩見沢

『たから』同士がつながり価値が高まるとともに、事業者や観光関係者が連携し、つながるまち

楽しむまち
岩見沢

観光客が楽しみ、受け入れる市民も楽しく観光に取り組むことができるまち

たくさんの『笑顔のもと』を創り出す取組により、10年後の岩見沢は、観光を通じて地域に一体感が生まれ、
活気と優しさにあふれたまちになります。

  • ・岩見沢のたくさんの『たから』が多くの人に知られ、『たから』を楽しむため多くの人が訪れます。
  • ・訪れるたび新しい発見があることから、多くの観光客が何度も繰り返し訪れます。
  • ・地元の農産物を活用した特産品やご当地グルメの開発が進みます。
  • ・スポーツや音楽関係の合宿が増え、市民との交流も盛んになります。
  • ・観光に関心を持つ市民、ボランティアガイドが増加します。
  • ・観光に関係する事業者が増加し、多くの雇用が創出されます。

観光振興ビジョン実現のための観光推進体制の整備

情報収集・発信、プロジェク卜の企画や調整、人材育成など多様な取組を進めるために、
観光協会を中心に、岩見沢市や企業、商工会議所、市民、NPOなどが連携した推進体制を構築します。

また、岩見沢市の特色・強みである、
「農・食」「自然」「歴史・文化・伝統」「芸術・スポーツ」
の4つの柱を活かした『笑顔のもと』を作るための組織を作ります。

観光振興ビジョン実現に向けた行動計画

岩見沢市が目指す『新しい観光』に向け、平成23年度から3年間で達成を目指す短期目標と、4~10年聞で達成を目指す中長期目標を掲げ、それぞれの目標に向けて、具体的な観光プロジェクトを創出し実践していきます。

短期目標

観光振興ビジョンの短期の目標は、岩見沢のよさを共有できる体制づくりです。

そのために、観光関係者の観光振興に対する意識を共有するとともに、観光客そして市民にも岩見沢の良さや、
『たから』に興味と関心を持ってもらう取組を行います。
また、早期の着手ができ、効果が見込まれる観光プロジェクトについても積極的に取り組んでい きます。

岩見沢市の『たから』を共有できる体制作り

  • ・観光関係者の観光振興に対する意識を共有する。
  • ・市民や観光客に岩見沢の良さ、『たから』に興味・関心を持ってもらう。

短期目標に向けた取組

短期目標に向けて「農・食」「自然」「歴史・文化・伝統」「芸術・スポーツ」の4つの柱と、
『たから』を活かした取組を行います。 現在、想定している取組は以下のとおりです。

  • キックオフ・プロジェクト
    1、いわみざわ公園でのプロジェクト
    2、岩見沢駅周辺でのプロジェクト
    3、岩見沢の『たから』発見・発信プロジェクト
  • 短期に取り組むプロジェクト
    1、『新しい観光』に対する意識の共有と観光情報の受発信の強化
    (1)『新しい観光』に対する意識の共有
    (2) 市民および市内関係者の観光への関心を高めるための事業
    (3) 市内外に向けた情報発信の強化
    2、短期間に取組可能な観光プロジェクトの実施
  • ドカ雪まつり

    岩見沢の冬の風物詩 ドカ雪祭り

  • 岩見沢ふるさと百餅まつり

    岩見沢の秋の風物詩 ふるさと百餅祭り

  • いわみざわ公園バラ園

    北国のバラ園 いわみざわ公園バラ園

中長期目標

観光振興ビジョンにおける中長期の目標は、「農・食」「自然」「歴史・文化・伝統」「芸術・スポー ツ」の4つの柱と『たから』の組み合わせにより、観光プロジェクトを数多く生み出すことです。

観光プロジェクトについては、特定の『たから』を活かしたものに加え、徐々に個別の『たから』 だけではなく、
点から線への展開を目指して、複数の『たから』の組み合わせによるものを作り上げていきます。

そうすることで、岩見沢市のたくさんの『たから』を目的にした観光客を増やすことにつながります。
また、観光客が『たから』に気づいて、それが観光プロジェクトを生み出すことにもつながります。
さらに、こうした観光プロジェクトの創出活動を通じて、市民から岩見沢の魅力が伝えられることが期待されます。

岩見沢市の『たから』を活かした観光プロジェクトの創出

  • ・個々の岩見沢市の『たから』を活かした観光プロジェクトを点から線に展開する。
  • ・岩見沢市の複数の『たから』を目的とした観光客が増えると同時に、外から岩見沢を再評価することにより新たなプロジェクトが始まる。
  • ・市民から岩見沢市の『たから』の魅力が伝えられる(発信できる)。

中長期目標に向けた取組

中長期目標に向けて、「農・食」「自然」「歴史・文化・伝統」「芸術・スポーツ」の4つの柱と、
『たから』を活かした取組を行います。 現在、想定している取組は以下のとおりです。

  • ・レールセンターと連携した取組の展開
  • ・中心市街地や周辺の豊かな自然を歩く観光の推進
  • ・鉄道遺産・炭鉱遺産の観光資源としての有効活用
  • ・石川啄木の歴史・ストーリーを活かした観光の推進
  • ・農業体験や歴史・文化遺産の研究など岩見沢の特色を活かした教育旅行の誘致
  • ・ヘルスツーリズム※の展開

※ヘルスツーリズム
医学的見地に基づき、健康維持・増進・回復につなげる観光を意味します。
道内では上士幌町、 登別市などの実践例があります。

  • レールセンター

    岩見沢の歴史を物語るレールセンター

  • 玉泉館跡地公園

    玉泉館跡地公園の秋

  • 千樹橋

    世界に誇る千樹橋と桜